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玉垂74号

発行:令和八年四月七日

『昭和一〇〇年』に思う

 先ずもって、聖寿の万歳、ご皇室の弥栄を寿ぎ奉り、国の隆昌をお祈り申し上げます。
 去る三月五日、自民党の小林鷹之政調会長は記者会見で、安定的な皇位継承に向けた皇室典範の改正について、「特別国会での改正を目指す」と述べられ、同月十八日、正副議長が四月以降に全体会議を再開する方針を示されました。
 既に、令和三年には「天皇の退位等に関する皇室典範特例法に対する附帯決議」に関する報告が提出され、大枠は示されていますので、ご皇室の長い伝統と皇位の尊厳を護るべく粛々と進めて頂きたいと存じます。
 その際、福沢諭吉が「帝室論」の中で、「帝室は政治社外のものなり」と述べているように、政争の具や国論を二分したりすることがないよう、私たち国民は努めて、静謐な環境を維持しなくてはなりません。
 一方で、本年は、昭和天皇が御即位され、「昭和の御代」が開かれてより満一〇〇年の佳節を迎えます。昭和天皇のご聖徳を仰ぎ見る時、二つの御製に心が震えます。
『身はいかになるともいくさとどめけりただたふれゆく民をおもひて』
『国がらをただ守らんといばら道すすみゆくともいくさとめけり』
この二首は、終戦直前の昭和二十年の御製といわれています。
先の大戦での敗戦を受け、身を挺して国民と国柄を護り、戦後復興の道を歩む国民の心を慰め、励まし続けた昭和天皇のご覚悟と祈りに、多くの国民が勇気づけられてきました。
 この尊貴な大御心が平成の大御代、令和の大御代と貫かれていることに改めて思いを致し、万世一系(永久に一つの皇統が続くこと)の天皇陛下を戴く国柄を、国民ひとりひとりが大切にしてゆくことが肝要に存じます。
 他方、現在、我が国を取り巻く状況は更に厳しさを増しています。中東、米国、イスラエル、ロシアなどの紛争や、覇権主義を隠すことのない中国共産党の軍備拡大や北朝鮮の核ミサイルの脅威は申すまでもなく、とりわけて、情報戦、経済戦、サイバー戦など多様な手段を組み合わせた「ハイブリッド戦」は、このような複雑な国際情勢において、「平時」と「有事」の区別が曖昧になる時に仕掛けられるものです。
 いずれにしても、自分の国は自分達で守る覚悟と対策は、安全保障上の喫緊の課題であると存じます。
 職員一同、神慮を畏み、国の安寧と世界の平和を祈り、社務に精進して参ります。
 各位のご壮健を心よりお祈り申し上げます。

令和八年三月二十日