TOP季節の便り | 斎庭の草花 ヤブラン・曼殊沙華(ヒガンバナ)の開花◇明治天皇御製(ぎょせい)・昭憲皇太后御歌(みうた)に親しむ◇
2026.09.17

斎庭の草花 ヤブラン・曼殊沙華(ヒガンバナ)の開花◇明治天皇御製(ぎょせい)・昭憲皇太后御歌(みうた)に親しむ◇

秋の訪れを感じつつ

麗しい一宮川のほとり(令和8年9月17日撮影)

秋雨が続き、一雨ごとに気温も落ち着いてきました。本日は、久しぶりの晴れ模様となり、ご神域は豊かな潤いに包まれ、ご参拝の皆様の表情も穏やかなように感じます。

さて、恵みの雨を受け、ご神域には静かに秋の訪れを告げる草花が開花を始めました。季節の移ろいを喜び、祝い、自然の巡行に沿う生き方は、私たちの祖先が大切にしてきた生き方です。

ご参拝の折、忙しい日常から少し離れ、足元に目を向けてゆっくり散策をしていただき、心も身体も癒しつつ、日々の英気を養っていただきたく存じます。

それでは、斎庭の草花ご紹介いたします。

ヤブラン

境内各所で開花をしています(令和8年9月17日撮影)

日陰を好む多年草で、美しい紫色が特徴です。お庭に植える方も多いかと思います。小國神社では、参道・一宮川沿いに多く咲いています。この花を見つけると、まだまだ暑い日があっても季節が確かに進んだことに安堵します。

曼殊沙華(ヒガンバナ)

一宮川沿いに開花、今年は花が多くなるかもしれません(令和8年9月17日撮影)

『お寺の花』との印象を持つ方も多いですが、日本列島には大陸から有史以前に渡来したと考えられ、現在では帰化植物として知られています。

渡来の経緯については諸説ありますが、モグラやネズミなどを避けるために有毒な鱗茎をあえて持ち込み、畦や土手に植えたとする説もあります。田圃の原風景に、この花が見事に群落している様子からも我が国の『稲作』とも深い関りがある花と言えそうです。

明治天皇御製(ぎょせい)・昭憲皇太后御歌(みうた)に親しむ

さて、この『季節の便り』では激動の変革期を治められ、国土と自然を愛し多くの優れた和歌を残された明治天皇の御製(陛下がお作りになられた和歌)、昭憲皇太后の御歌(皇太后がお作りになられた和歌)をお伝えいたします。


『はれまなき 雨につけても思ふかな ことしの秋のみのりはいかにと』

口語訳:晴れ間なく長雨がつづくにつけて、国民の生活はどうであろうかと心配することだ。今年の秋の収穫は、どうであろうか。


今回は明治天皇の御製をご紹介いたします。明治35年、雨の降り続く頃に詠まれた和歌です。
国民の主食であり、神々からの授かり物であるお米の稔りに思いを致し、常に国の安寧と国民(大御宝/おおみたから)の生活を思われ、天神地祇(天の神と地の神。天つ神と国つ神。あらゆる神々)に祈りを捧げられてきた尊い大御心と拝察申し上げます。

この『祈りの伝統』が大正・昭和・平成・令和の御代はもちろんのこと神武天皇ご即位より126代途切れることなく血統とともに、霊統が受け継がれている事実に、我が国の歴史の重みを感じざるを得ません。


職員一同、皆様のご参拝を心よりお待ちしております。