季節の便り
平成31年小國神社 桜開花状況のお知らせ②!!!と「桜と日本文化のお話」
Vol. 219:2019.03.29(金)
暖かい日が続いています。ご神域の桜も種類によっては満開を迎えています。
第二鳥居の横の枝垂れ桜や舞殿横の染井吉野は満開を迎えています。
宮川沿いの染井吉野の桜並木は、つぼみが多い状況ですが天候や気温によっては一気に開花し、見頃を迎えそうです。
4月7日のさくらまつりが楽しみです。
引き続き、開花状況をお伝えいたしますので、ご参考にしていただきましてご参拝下さい。
本日は、桜と日本文化についてのお話を書きました。
いつもとは少し違う気持ちで桜を愛でて頂ければ幸いに存じます。
(第二鳥居横の枝垂れ桜 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
□田の神さまと桜の木□
サクラの語義を辿ると、「サ」は田の神を意味し、「クラ」は神座(神が鎮まる場所)としての意味があります。
つまり、サクラとは「田の神が宿る木」のことを意味します。
田の神が宿られた時に桜の花が開花すると信仰されてきました。
他にも、現代に残る言葉に、「早苗」(さなえ/稲の苗)や「早乙女」(さおとめ/田植えをおこなう女性)があります。
これらは全て、稲作に関する言葉となっています。
(舞殿横の染井吉野 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
□農耕期の訪れを伝える桜の木□
古より、私たちの祖先は農耕生活を営んできました。
「田の神」は、農閑期に山へ登ると考えられ、春になると里へ降りて恵みをもたらすと信仰されてきました。
農耕期が始まる春に山々に満開に咲き揃う桜の花は秋にたわわに稔る稲穂の収穫の吉兆として捉えられてきました。
また、桜と言えば山桜が主流であった古代において、山から里に至るまでに咲き揃う姿は、まさに田の神が里に降りてくる様そのもので
す。
そして、人々は「田の神の降臨」=「桜の開花」を目印にして農耕を開始しました。
(第二鳥居横の枝垂れ桜 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
□万葉集と桜の木□
桜は「山桜」として平安時代編纂の和歌集「万葉集」にも詠われています。
富士山の歌でも知られる 山部宿禰赤人はこのような歌を残しています。
あしひきの山桜花 日並べて かく咲きたらば いと恋ひめやも(作:山部宿禰赤人)
こちらの歌は恋慕う気持ちを桜が咲く姿で表現した作品です。
言葉の美しさとともに、情景が目の前に広がります。
その他にも多くの作品が、桜そのもを美的景物として鑑賞するよりも
桜が咲き、散ることに対しての強い感情が伺えます。
このような「桜」に対する心象風景は現代に生きる私たちの中にも脈々と受け継がれています。
□心に受け継がれる「大和心」(やまとごころ)と桜の木□
(舞殿横の染井吉野 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
『桜が咲くこと喜び、散ることを惜しむ。』
このような心模様は1000年以上前の万葉の時代にすでに表現されていました。
現代においても、この季節には沢山の桜をテーマとしたお菓子やポップミュージックなどが毎年発売されます。
そのほとんどに、1000年前と変わらない心模様が流れていることは特筆すべき点ではないでしょうか。
それぞれの時代で様々な表現が生まれてきた桜ですが、古より変わることのない大和心(やまとごころ)
を育んできたことがわかります。
これから桜の開花も進んでまいります。古の人々にこころを重ねつつ桜を楽しんでみてはいかがでしょうか。
職員一同、多くの皆様のご参拝を心よりお待ちしております。
第二鳥居の横の枝垂れ桜や舞殿横の染井吉野は満開を迎えています。
宮川沿いの染井吉野の桜並木は、つぼみが多い状況ですが天候や気温によっては一気に開花し、見頃を迎えそうです。
4月7日のさくらまつりが楽しみです。
引き続き、開花状況をお伝えいたしますので、ご参考にしていただきましてご参拝下さい。
本日は、桜と日本文化についてのお話を書きました。
いつもとは少し違う気持ちで桜を愛でて頂ければ幸いに存じます。
(第二鳥居横の枝垂れ桜 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
□田の神さまと桜の木□
サクラの語義を辿ると、「サ」は田の神を意味し、「クラ」は神座(神が鎮まる場所)としての意味があります。
つまり、サクラとは「田の神が宿る木」のことを意味します。
田の神が宿られた時に桜の花が開花すると信仰されてきました。
他にも、現代に残る言葉に、「早苗」(さなえ/稲の苗)や「早乙女」(さおとめ/田植えをおこなう女性)があります。
これらは全て、稲作に関する言葉となっています。
(舞殿横の染井吉野 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
□農耕期の訪れを伝える桜の木□
古より、私たちの祖先は農耕生活を営んできました。
「田の神」は、農閑期に山へ登ると考えられ、春になると里へ降りて恵みをもたらすと信仰されてきました。
農耕期が始まる春に山々に満開に咲き揃う桜の花は秋にたわわに稔る稲穂の収穫の吉兆として捉えられてきました。
また、桜と言えば山桜が主流であった古代において、山から里に至るまでに咲き揃う姿は、まさに田の神が里に降りてくる様そのもので
す。
そして、人々は「田の神の降臨」=「桜の開花」を目印にして農耕を開始しました。
(第二鳥居横の枝垂れ桜 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
□万葉集と桜の木□
桜は「山桜」として平安時代編纂の和歌集「万葉集」にも詠われています。
富士山の歌でも知られる 山部宿禰赤人はこのような歌を残しています。
あしひきの山桜花 日並べて かく咲きたらば いと恋ひめやも(作:山部宿禰赤人)
こちらの歌は恋慕う気持ちを桜が咲く姿で表現した作品です。
言葉の美しさとともに、情景が目の前に広がります。
その他にも多くの作品が、桜そのもを美的景物として鑑賞するよりも
桜が咲き、散ることに対しての強い感情が伺えます。
このような「桜」に対する心象風景は現代に生きる私たちの中にも脈々と受け継がれています。
□心に受け継がれる「大和心」(やまとごころ)と桜の木□
(舞殿横の染井吉野 見頃を迎えています。/平成31年3月28日撮影)
『桜が咲くこと喜び、散ることを惜しむ。』
このような心模様は1000年以上前の万葉の時代にすでに表現されていました。
現代においても、この季節には沢山の桜をテーマとしたお菓子やポップミュージックなどが毎年発売されます。
そのほとんどに、1000年前と変わらない心模様が流れていることは特筆すべき点ではないでしょうか。
それぞれの時代で様々な表現が生まれてきた桜ですが、古より変わることのない大和心(やまとごころ)
を育んできたことがわかります。
これから桜の開花も進んでまいります。古の人々にこころを重ねつつ桜を楽しんでみてはいかがでしょうか。
職員一同、多くの皆様のご参拝を心よりお待ちしております。