玉垂33号
発行:平成23年12月18日
師走の折から
境内に点在している石蕗は、今年も黄色い花を楽しませてくれまし
た。緑の葉とのコントラストがとても華麗です。数年前に氏子の方か
らご奉納戴いたものですが、年々順調に生育しております。また、参
道の両側にある南天が、色鮮やかに赤い実をつけました。「難が転ず
る」と言われ、縁起の良い花です。南天は植えたものではなく、以前
からの自生の物と聞いております。
さて、一年の中でも紅葉の時期は、多くのご参拝の方にお越し戴き
ました。九月末に遠州灘より上陸した台風十五号の塩害により、近郊
の紅葉の色付きがあまり芳しくないとのことでしたが、当社の紅葉は
色付きが一週間程度遅れたものの、例年と遜色ない状況でありました。テレビ、新聞等にて報道されましたが、当社のWebサイトでも紅葉情
報を提供しておりますので、今後は併せてご活用戴ければ幸いです。
特に本年は森町ご出身で京都在住の書家・杭迫柏樹先生喜寿記念の個
展「ふるさとの詩展」が開催され、自然と文化を堪能して戴きました。
十六日間の期間中に雨天が四日あったにもかかわらず、約一万人の入
場者があり大好評の内に終了致しました。更に開催中は地元の実行委
員の方々が毎日交替で受付やご案内を務められており、杭迫先生のご
人徳は申すまでもありませんが、同期の絆には感服したところであり
ます。先生の益々のご活躍を衷心よりお祈り致します。
ところで、先の東日本大震災による被災地の復興が、遅れているよ
うで心配です。津波にさらわれた神社では、仮殿の建設が進んでいま
す。また中には、神社の復興に向け動き出した社もあり、これからが
支援の本番だと思います。一方、福島県の原発被害の地域は立ち入る
こともままならず、神職さんの気持ちを察すると胸が痛みます。この
度の歴史上特筆すべき大災害を、国民は自分の目で見て記憶に残すべ
きだと思います。一人でも多くの方が、現地に立たれることを願って
やみません。
先日、平成二十五年に遷宮を迎える伊勢の神宮へ恒例の参拝団が実
施され、当町から二百数十名の参加者がありました。この参宮が済む
といよいよ師走も本番です。日々迎春準備が進み、大晦日には大祓式
を斎行いたします。氏子崇敬者の各位におかれましては、呉々もご自
愛の上良い辰年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます。