玉垂62号
発行:令和三年六月二十五日
ご挨拶
本年の四月の例祭及び諸祭事は、規模を縮小しつつも例年通り無事賑々しく執り行うことが出来ました。これも偏にご関係の皆様のご協力の賜と衷心より厚く御礼申し上げます。
また、当社の花しょうぶ園ですが、例年に比べ開花が一週間ほど早く五月二十日より開園致しました。本年は生育が順調で昨年植え替えをしました苗もしっかりと根を張り、近年にはない美しい花々が咲き競い来園された多くの皆様を楽しませてくれました。コロナ禍、閉塞感が漂うなか花は何よりのめぐみで、本当に癒されます。
さて、コロナのワクチン接種が始まりました。我国はスタートで出遅れましたが、やっとスピード感が出てまいりました。関係者の皆様に感謝申し上げます。一方、感染者数は一進一退で、「コロナ疲れ」もあり緩みがちです。世界の例を見ましても成果が出ている国は、それなりに私権を制限しており、我国も非常時に対応できる法整備は急務と存じます。一日も早い終息をお祈りいたす次第です。
ところで、ご縁を頂き講演をお願いした北朝鮮による拉致被害者家族の横田哲也さん(めぐみさんの弟)の父、滋さんがお亡くなりになりまして一年が経ちました。
しかしながら、拉致問題は政府や被害者家族の皆様、そして各種関係団体の長年に亘る懸命な活動にも関わらず、未だに解決の糸口すら見えません。この運動も長期化の中で無力感や閉塞感に苛まれている感は否めませんが、この状況を乗り越えなくては進みません。政府と国民が一体となって内外に拉致被害者即時帰国の実現に向け声を上げ続けることが大切です。ご家族の心中は察するに余りあります。決して他人事ではないのです、人としての矜持を正す覚悟を持ち、道義に反することは許してはなりません。
昨年より当社で進めています「天皇陛下御即位記念 令和のお屋根替え」の記念事業でございますが、第二期工事であります御本殿のお屋根替えに着工しています。
現在は、階隠(階段上の屋根)の檜皮葺作業が終了し、御本殿の平葺き作業を行うための野地板の補修を行っているところです。工事は順調に進んでおり、予定通り本年十一月十日㈬には本殿遷座祭を、翌十一日㈭には本殿遷座奉幣祭を斎行できることと存じます。引き続き、格別のご支援ご奉賛を賜りますようお願い申し上げます。
向暑の砌、くれぐれもご自愛ください。
令和三年六月二十日