斎庭の草花 ミヤコグサ・トウバナ・ナンテンが開花しています。◆明治天皇御製(ぎょせい)・昭憲皇太后御歌(みうた)に親しむ◆
本日は、少し肌寒い一日となりました。明日、日曜日は生憎のお天気となりそうですが恵みの雨を受け、週明けより、ご神域の花々の開花は進みそうです。
現在、外出を自粛されている方も多いかと存じます。心が塞がりがちな世相ではありますが、「心の健康」を保つことは「身体の健康」とともにとても大切なことです。
ご参拝の際は、宮川沿いの散策路をゆっくりと歩いてみてください。
花々の開花が告げる季節の確かな移ろいを感じ、「心の潤い」を大切にしていただければ幸いに存じます。
それでは開花情報をお届けいたします。
ミヤコグサは、1709年(宝永7年)に刊行され、当時の日本独自の生物学や農学を知る上において第一級の資料と言われる農学書・生物学書『大和本草』にも記されています。
現在では、モデル植物(普遍的な生命現象の観察に適した植物)として植物の遺伝子研究にも使われるそうです。
小國神社ではよく見ることができる季節の花です。良く似た花にセイヨウミヤコグサがあります。
世界に約150種ほどあると言われるシソ科の植物です。
日本には、6種類ほど確認されています。
小國神社のトウバナは小ぶりなものが多いですが、特徴的な花ですので見つけることができると思います。
中国原産で日本各地で見ることができます。
日本以外ではインドに分布するそうです。
親しみのある花木のひとつです。
赤い実も美しいですが、この季節の小さな白い花も新緑に良く似合います。
こちらは少し気の早い開花かもしれません。一般的な花期は6月~7月といわれてています。
日々、新たに感染症についての報道がなされています。正確な情報を把握し不自由、不便を乗り越え、冷静に対応することで、一丸となって鎮静化に努め、この国難とも言える事態を乗り越えてゆくことが大切であると存じます。
不平や不満では解決することは難しいものです。
職員一同、国の安寧と世界の平和を祈り、社務に精進してまいります。
◆明治天皇御製(ぎょせい)・昭憲皇太后御歌(みうた)に親しむ◆
さて『季節の便り』では激動の変革期を治められ、国土と自然を愛し多くの優れた和歌を残された明治天皇の御製(陛下がお作りになられた和歌)、昭憲皇太后の御歌(皇太后がお作りになられた和歌)をご紹介いたします。
それぞれの歌に込められた大御心に触れて頂くきっかけとなれば幸いに存じます。
御 製
◇まごころを こめてならひし わざのみは 年を経れどもわすれざりけり◇
意 訳
◆一生懸命に心をこめて習い、真剣に身につけたことは、何年たっても決して忘れないものである◆
近年、マニュアル依存症ともいわれますが、指南書がなければ、教えてもらっていなければ、、、。
と何かにつけてそのように言う人が増えているそうです。
当然、指南書やマニュアルがなければ基本的な事柄は覚えることができず、実行することができません。
現代のような複雑化した世の中では特に必要なものであるとも言えます。
しかしながら、指南書やマニュアルを見る前に、教えを請う前に一生懸命心を込めて習い、自分自身が真剣に身につけたい。と思う姿勢が何より大切です。
そのような心無くしては、真に身につかないどころか、できないことに対して不平や不満ばかり漏らしてしまうことに繋がります。
この御製は、常に学び、怠ることのない明治天皇の日々のご姿勢を象徴するものと拝察申し上げます。