祈年祭 のご案内

祭りの意義と歴史
祈年祭の起源は古く、民間などでも行われていた律令制以前にさかのぼる春の予祝儀礼にあるとされています。「とし」は稲の魂を意味し、「こい(ごい)」は祈りの意味があります。
農耕が生活の中心となり、豊作と地域の繁栄、さらには国家の繁栄が祈られてきました。
祈年祭は「春祭り」とも呼ばれ、11月に執り行われる収穫に感謝する秋祭りの「新嘗祭」と対になる祭典です。これらの祭りは、古来から連綿と受け継がれた、農耕文化における一年の循環を象徴し、私達日本人の麗しい精神文化を形作ってきました。

本殿での献饌(けんせん)

「三大祭」では通常の祭典と異なり本殿の御扉が開かれ、神饌(お供え物)は本殿内へ献じられます。
全国の神社で執り行われる大祭
現在、伊勢の神宮でも2月17日に祈年祭が執り行われ、大御饌の儀と奉幣の儀が行われ、五穀の豊穣が祈念されます。また、全国の神社でも同日に祈年祭が行われ、その年の豊かな稔りと国家の安泰、諸産業の発展が祈られています。
宮中祭祀

宮中三殿(写真:宮内庁HP)
宮中祭祀における祈年祭は、天皇陛下が国家安寧と五穀豊穣をご祈念あそばされる皇室の重要儀式です。毎年2月17日、皇居内の宮中三殿(賢所・皇靈殿・神殿)にて執り行われる小祭で、律令制時代の「延喜式」に基づく国家祭祀として確立しました。明治期に復興され、天皇陛下御自ら祭主をお務めあそばされる「天皇の祈り」として継承されています。
1300年以上続くこの祭祀を始め、天皇陛下は常に国家のこと、国民のことを第一に考えられ、国安かれ、民安かれと、お祈りあそばされています。

当社でも毎年、多くの方のご参列を賜っています。
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