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季節の便り

斎庭の草花『ツユクサ』・『ノハラアザミ』の開花!!!(『神社の始まり』のお話)

Vol. 145:2016.10.04(火)

■~自然への感謝と畏敬の心~「神社の始まり」■

遠州地方では連日雨が続き、なかなかスッキリとした秋晴れが訪れませんが、ご神域の小さな花々はゆっくりと確実に
秋の準備を始めています。

日々、自然の緩やかな移ろいを注意深く観察し、その変化を五感を使って感じ取ると、
太古の昔より私たちが自然に生かされてきたことがよくわかります。

自然は様々なものを私たちに与えてくれます。
微かな自然の変化や太陽の動き、星や月の動きを敏感に感じ取り、農耕や狩猟によって自然の恵みを得て、
それを口にすることで生かされています。



(平成28年10月1日撮影:宮代神饌田 抜穂祭)
(大切に育てられてきた稲穂を刈り取り、神々に収穫を感謝するおまつりです。)

しかしその反面、自然は猛威を振るうこともあります。河川の氾濫は人の命を奪うこともあります。
日照りや長雨は農作物の不作を引き起こし、重大な危機を生みます。
火山の噴火、地震、台風など、人間の力ではどうしようもできないことが本当に数多くあります。

このような自然現象に人々は神さまの力を感じていました。
だからこそ、自然を生み出したものに対し、人々は敬意を表わし、おまつりしました。

これが神社の始まりです。

日本全国、田んぼの真ん中に小さな祠があったり、小高い山の中腹に赤い鳥居があったりするのもこのような自然崇拝
の心が生んだものでしょう。


それでは、開花状況をおしらせいたします。



(平成28年9月4日撮影:ツユクサ)

様々な場所で見ることができますが、古くは「ツキクサ(月草・鴨頭草)」とも呼ばれ、万葉集にも詠まれています。
色が付着しやすいので「付き草」とする説や夜の暗いうちから月光を浴びて咲くので「月草」と呼ばれた
とする説などがあります。

『月草のうつろひやすく思へかも、我が思ふ人の言も告げ来ぬ』

ツユクサで染めた衣が色落ちしやすいことを移ろいやすい恋心に重ねて詠んだ歌だそうです。
万葉の人々は小さな草花にこころを寄せて、なおかつその草花の染め色にこころを重ねて表現しています。

当時の人々の心の豊かさとその鋭い観察力には驚くばかりです。
『自然と共に生きてきた日本人のこころ』がよくわかる歌ではないでしょうか。




(平成28年9月4日撮影:ノハラアザミに推定される秋アザミの一種)

アザミは日本では100種以上あるとされています。また、種間の雑種もあり分類が難しい花でもあります。
現在でも新種が発見されることもあるそうです。
また、スコットランドの国花はアザミであることはよく知られています。

職員一同、多くの皆さまのご参拝を心よりお待ちしております。

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よくあるご質問(一覧)

紅葉の見頃はいつですか?

例年、11月下旬から12月上旬が見頃です。
宮川沿いが―番の見所になります。

花菖蒲園は、いつから開園しますか?

例年、5月20日前後から開園いたします。
花の状態、天候に応じて、開園の日時は変更いたします。

花菖蒲園の花は、買う事が出来ますか?

開園中に咲いている花から1株(5芽)1,000円でお分けします。
花の種類によっては、お分けできないものもありますので係りの者におたずねください。

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