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清々しい一年の始まり「お正月」を知ろう~日本人とお正月のお話~

Vol. 229:2016.12.25(日)

今年も残すところあと僅かとなりました。
皆さま方におかれましては、師走の言葉のとおり忙しい日々が続いていることと存じます。
心も身体も健やかに佳き酉年をお迎えになることを心よりお祈り申し上げます。

さて、今回は新しい年を迎えるにあたり改めて「お正月」と私たちとの関わりについて
考えてみたいと思います。

■「おめでとう」の声が日本中を包む「お正月」■

「明けましておめでとうございます」
年が明けると日本中がこの言葉に包まれます。
そして、「おめでとう」と挨拶をされると、誰もが「おめでとう」と答えます。
これはお正月に見られる清々しい光景です。
「お正月」という時季が、私たちの暮らしの中でどれほど特別な時であるのかが、このような慣習からも伺えます。



(小國神社お正月賑わいの参拝風景)

■「お正月」のルーツって???■

古くから日本人は、稲作を中心とした生活を営んできました。
春に蒔かれた種籾は若々しい苗となり、初夏の田植えを経て力強く成長し、秋には黄金色の稲穂をたわわに実らせます。
そして、冬になると米の一粒一粒に新しい生命を蓄えて、巡りくる春を待ちます。

私たちの祖先は、いつしかこの流れを『年(歳)』(とし)と呼ぶようになりました。

お正月は単に一年という時の流れのはじまりではなく、農業を始める前にその年が「実りゆたかな一年でありますように」
と神さまにお祈りをし、すべてのものを育むお力を授かることを祝う大切な「神まつり」の時なのです。

本来の意味が忘れがちですが、お正月は神さまと人とを結びつける大切な日本の伝統行事の1つなのです。



(小國神社お正月賑わいの参拝風景)

■「お正月」は「歳神さま」(としがみさま)をおまつりする神事■

「お正月の到来」を「お正月さまがやってきた」と言う方がいます。
ここでの「お正月さま」とは「歳神」(としがみさま)のことで、年の始めに家々を訪れ
家族に「幸せ」を授けてくださる神さまです。

「歳神様」は「稲の魂」であり、私たちの「祖先の御霊(みたま)」と一体であるともされ
お正月にはご先祖さまが、私たちに「幸せ」を授けに来てくださるされています。

年末からお正月にかけて行なわれる様々な行事は、すべてこの「歳神さま」をお迎えして
おまつりするためのものです。



(小國神社お正月賑わいの参拝風景)

■「歳神さま」をお迎えするために■

年の暮れになると、どこの家庭でも大掃除をし、お正月を迎える準備をします。
大掃除のときには、神だなや御霊舎(みたまや)を綺麗にし、お神札も新しくします。

玄関に注連飾り(しめかざり)や門松(かどまつ)を飾るのは、そこが清浄な場所であることを示す
とともに、「歳神さま」が家にいらっしゃるときの目印でもあります。
また、お正月の風物詩、床の間の鏡餅(かがみもち)は「歳神さま」大切なお供えものです。

近年では、マンション住まいの方も増え、「門松を飾る場所がない」、「床の間がない」という方も多い
のではないでしょうか?

このような時は、市販の正月飾りを用いたり、タンスや飾り棚の上に鏡餅をお供えするのも良いでしょう。
大切なことは、清々しい気持ちで迎春準備を整えながら、真心を込めて神さまをお迎えすることです。



(小國神社新春の授与所にて)

■門松(かどまつ)・注連飾り(しめかざり)~清浄を示す「歳神さま」の目印~■

門松や注連縄の飾りつけは年末に行ないますが、31日に飾るのは「一夜飾り」といって
避ける地方が多く、30日までに準備をすませる方が良いでしょう。




(平成28年12月25日撮影:草ヶ谷地区総代 小澤芳巳様ご奉納の門松)

門松には、松のほかに楢(なら)、柳、栗、樫(かし)、榊(さかき)、竹なども使われます。
これは古来、神さまは緑豊かな常緑樹に宿られると信じられてきたからです。

■鏡餅(かがみもち)~「歳神さま」が宿る尊いお供えもの~

鏡餅は「歳神さま」がお宿りになる依り代でもあります。
鏡餅の飾りつけは地方によって様々ですが、半紙を敷き、裏地とゆずり葉、昆布を置いて
餅を重ね、一番上に橙(だいだい)を置くことが多いようです。

鏡餅の形は神鏡を形どったものともいわれています。
餅を重ねるのは、「年」を重ねるという意味からといわれています。

職員一同多くの皆さまのご参拝を心よりおまちしております。

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